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2006年 02月 05日

蛾とカブトムシ

昔、あるところで毛虫とカブトムシが愛し合って暮らしていた。
あるとき、毛虫は糸を吐いて繭(まゆ)を作り、その中にこもり始めた。
カブトムシは毛虫が死んだと思って歎き悲しんだ。
すると、ある日突然、繭の中から蛾が現れた。カブトムシは思った。
「なんだこいつは。オレが歎き悲しんでいるのに派手な格好でうろちょろしやがって」
カブトムシが蛾に襲いかかろうとした時、二人の眼と眼が合った。
眼は、あの愛しい毛虫の眼だった。

――蛾とカブトムシは、また一緒に暮らし始めた。
ただ、いままで通り愛し合って暮らすためには、たびたび相手の眼を見るという努力が必要だった。
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